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excite 支店 (shanghai55.exblog.jp )

ようやく念願叶って上海駐在員になれたしゅうの、上海での日々をまったりお伝えします。
by しゅう
 
本物の味づくり (料亭 桂)
かつては鶏がらスープをだしに使った『味噌汁モドキ』を供するような、何でもアリの食べ飲み放題の日本料理店が横行していた上海和食界に今、厳しい淘汰の時代が訪れている。

店舗外観:クリックで拡大
飾り気のない入り口
美味しくない店、個性を持たない店は次々と時代の波に飲み込まれ、オンリーワンであるためにコンセプトに重きを置いた洒落たダイニングや創作料理をメインに扱う店作り、料理や素材に特化した専門店を目指す傾向にあるようだ。もはや日本料理という看板を掲げるだけで、客を集められた時代は終わったのである。

雰囲気を重視した店作りや、意外な取り合わせが目にも楽しい創作料理の数々。だが、果たしてこれらは本当に美味しいのだろうか。もちろん店の雰囲気も味を左右する大切な要素だし、新たな工夫や創作なくしては料理界の進化は止まってしまうだろう。けれど、基本を疎かにして作り上げたこれらは、物珍しさはあってもすぐに飽きられてしまう気がするのだ。

そんな上海和食界に警鐘を鳴らすが如く、素材を活かし基本を大切にした実直な味作りを心がける料亭桂が、成都路にほど近い大沽路に移転リニューアルオープンした。

料理長の山田顕弘氏は10歳の頃から庖丁を扱い、この道60年というベテラン中のベテランだ。大阪にある宮内庁御用達の料亭で30年以上に渡って料理長を務め、現在では上海の日本料理調理師クラブの会長を務める上海和食界の首領(ドン)である。

ちらし寿司定食:クリックで拡大
実山椒のアクセントが効いたちらしは絶品
そんな彼が創り出す料理は繊細にして基本に忠実で、その庖丁さばきには一点の迷いもない。日本で食べれば数万円という料亭の味が、リーズナブルな上海価格で楽しめるランチサービスは見逃せない。

懐かしい洋食店の味がするステーキ定食は、何の衒いもないウースターソースをベースとした味付けでとてもホッとする味だ。2週間に1度は食材を仕入れに日本に帰るという氏が持ち込んだ、実山椒を散らした海鮮ちらしもまた、丁寧な仕事ぶりに思わずうなり声が飛び出す。

各テーブルを周り客の反応を伺い、丁寧に応対してくれる山田氏の人柄も人気の秘密。今ならランチタイムは比較的空いているので、飾らない本物の味を気軽に楽しんでみては如何だろうか。

 

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料亭 桂
住所 上海市静安区大沽路393号 (成都北路 x 大沽路、交差点を西)
営業 11:30~23:00
電話 021-6327-1800
交通 地鉄 石門一路 徒歩12分 / 公交 延安中路(36,253,869,933,952B路)ほか
予算 和風ステーキ定食 70RMB / ちらし寿司定食 70RMB / 親子丼 50RMB ほか
言語 日本語 / 中国語
菜単 日本語 / 写真なし
備考 夜間は予約必須
Blogger@上海(B@SH) "ランキング上位に上海を"-
by sangyuan | 2007-02-06 01:00 | 街角グルメ
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