人類はすべからくして食いしん坊なのだと思う。
でなければ、自分たちの生活圏とは異なる地中、さらには深海にまで食指を伸ばすであろうか。
見た目もグロテスクな生物や、毒を持つ危険な動植物すらも、少しずつ食材として分類してきた。
今では一般的な食材も、先人たちが試食し、食材としての価値を知らしめてきた結果だろう。
かつて誰も口にしたことのない、ともすれば有毒かも知れぬタコやなまこなどの無気味な生物を
試しに食べてみようなどと考えるのは、きっとかなりの食いしん坊たちだったに違いないのだ。
そんな尊敬すべき食いしん坊な先人たちにより、我々の多彩な食文化は今に到るのだろう。
こうして人類は多種多様な食材を獲得したが、国が違えば口にする食材も大きく異なってくる。
ここ中国大陸に於いては一般的な食材も、我々日本人から見れば奇異に見えることも多い。
だがしかし、自らの食文化にないからといって拒絶していては、世界を広げることはできない。
そこで、まだ見ぬ旨いものを喰らい尽くすため、17名の男女がここ銅川路水産市場に集結した。
今回は日本からやってきた仲良し美人姉妹や、現役の水産物関係者もいて心強いメンバーだ。
毎回、新たなメンバーに恵まれるので、多くの縁(えにし)を得ることができとても嬉しく思う。
旨い海鮮料理を通じて、出会いの場を作りたいという会の目的も果たせているようだった。
もちろん旨い海鮮がいちばんの目的であり、そこの部分に対しては抜かりはなかった。
今回は17名と大所帯なので品数も豊富で、鮭、チョウザメ、ハモの一種、イシビラメの一種
白魚、エビ、シャコ、ワタリ蟹、貝、飯タコ、オーストラリア産の魚など多くの食材に恵まれた。
なにより、かねてよりの悲願であった海腸(ユムシ)を手に入れることができた功績は大きい。
水中でうねうねと蠢く姿はかなりグロテスクで、これを初めて食べた人は素直に凄いと思える。
女性陣はかなり気味悪がっていたが、怖々と箸を伸ばしてみればやがて歓喜の声があがる。
コリッとした歯ごたえはイカにも似て、噛み締めるほどに豊かな味わいが広がり美味であった。
日本料理なら骨切りされて供されるハモモドキは、小骨が多く不評だったが味はまずまずだ。
他も和の調理法であればもっと美味しく食せるだろうというものもあったが、どれも満足だった。
この辺りは今後の課題として、次の展開(例えば海鮮BBQなど)に繋げていきたいものである。
たらふく飲み食いし、腹の底から笑ってひとり頭70元と、予算的にも今回は満足度が高かった。
次回は10月中旬から下旬くらいを予定しており、季節的には上海ガニが最盛期を迎えるころだ。
現時点では実現の目処はついていないが、マイクロバスで陽澄湖に乗り込むのもいいだろう。
そろそろ変化を加えたいと考えているので、第四回の開催告知を刮目して待っていて欲しい。
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水産市場 de デート (第三回)
日時 2006/09/09 16:00~21:00
住所 上海市普陀区銅川路 銅川水産市場 (大渡河路と曹楊路間一帯)
予算 70RMB/人 (材料費、調理代、ビール代などを含む)
参加者によるブログ(敬称略、公開順)
くろうさ上海トホホ日記:水産市場de鬼飲み
pollyのサンタ物語:海鮮まつり
ジジィツウシン9.11(閲覧はmixiのみ)
ちゃっ・ちゃっ・ちゃいなな生活:海鮮・海鮮・・・これも海鮮?(1個だけ)
過去の海鮮まつりレポート
水産市場 de デート (第一回)
水産市場 de デート (第二回)