ボートに乗ってマングローブの川を遡る、リバーエクスカーションに参加しました。
マングローブの森に囲まれた支流を、小型のボートでゆっくりと遡るだなんて
子供のころに読んだ冒険小説に出てくる探検隊みたいでステキですよね。
ただ川を遡上するだけでなく、体験型のイベントもあるようなので楽しみでした。
当日、ホテルのプライベートビーチに接岸したラサ・リア・キャット号は
思っていたよりも大型の、渡し舟のようなカタマラン型ボートでした。
船幅が1メートルもないカヌーのような船を予想していたので、ちょっとびっくりです。
屋根の着いた快適な船に乗って、トロピカルなドリンクなどを飲みながらのクルーズ。
探検隊の気分ではありませんでしたが、高速艇で風を切りながらの航海もまたよし。
屋上の展望デッキから辺りを眺めれば、白い雲と青い海が広がっていました。
やがて河口に侵入して少し進んだところにある、小さな集落に停泊します。
ここでバティックペインティングという、伝統の染め物を体験しました。
木綿布に蝋を染み込ませたものに、いくつかの染料を使って着色していきます。
下絵は何種類かが用意されているのですが、完成品は塗る人の個性が出て面白い。
小学校の図画工作みたいで、しばし童心に還ってワイワイと染色を楽しみました。
ペインティングのあとは再び船上の人となり、ここからさらに川を遡っていきます。
やがて川の両岸にマングローブの林が広がりはじめますが、川幅がかなり広いので
リバークルーズというよりも、大きな湖を走る遊覧船に乗っているみたいな気分です。
残念ながら、当初想像していた探検隊のイメージは完全に打ち砕かれてしまいました。
途中で餌(イカげそ)の入った罠を設置して、ちょっとしたカニ漁も体験しました。
帰りに引き上げてみると、小さな青みがかったキレイなカニが入っています。
小さめなのでしばらく観察したのちに放流しましたが、ガイド氏曰く美味しいそうです。
そして遡上の旅も折り返し地点、川辺に佇む水上集落にたどり着きました。
伊根の舟屋のように川の上にいくつも、いくつも可愛らしい住居が建っており
窓や川の中から、子供たちがこちらに向かって手を振ってくれています。
彼らはこの辺りに暮らす先住民族で、かつては海賊として名を馳せていたそうです。
そう教えてくれたガイド氏もやはりボルネオの先住民族で、首狩り族の子孫。
彼の曽祖父はかつて6人もの首を狩った、勇猛な戦士だったそうです。
今はもう首を狩ったりはしませんと真面目に語る彼の口調が、妙におかしかったです。
いろいろな人や大自然との出会い、そして地元の伝統工芸に出会えたアクティビティ。
今までのリゾートとはまた違う、コタキナバルのもうひとつの側面を見た気がしました。