タクシーに乗るときはいつも、助手席に座るようにしています。
まだ言葉が不自由なので、必要であれば指差して方向を指示する必要がありますし
助手席に座っていると話好きのドライバーから声をかけられる可能性が高い。
まともな会話は難しいけれど、双方が理解する気があれば簡単な意思疎通はできます。
いくら勉強したって教科書の上だけでは身につきませんから
こうやって少しでも実践の機会を持つようにしないとね。
「韓国人? 日本人?」
多くはこのひとことから会話が始まります。
以前、市場で「美国人?(アメリカ人?)」と聞かれたこともありますが
普通は日本人か韓国人だと思うようで、どちらなのか聞かれます。
日本人だと答えると次は
「東京? それとも大阪?」となるのがお決まりで
出張なのか暮らしているのか、家族はいるのかなどへと発展します。
先日もお決まりの質問が来たので
「我是日本人(私は日本人)」と応えます。
しかし、今回のドライバーはいつもとは反応が違います。
運転中にも関わらずこちらをジッと見て
「ニホン、ニホン!」 ヽ(゜ー゜)
と来ました。片言ながら立派な(?)日本語です。
その後も
「ミギ、ヒダリ」、
「トマッテ!」などの日本語を披露してくれたり
関西弁と関東弁は、北京語と上海語くらい違うのかって話をしました。
誰か知り合いの日本人とかいて、教えて貰ったんでしょうかね。
別の日に乗ったタクシーのドライバー氏は、目的地を聞いて走り出すなり
まるで喚き散らすかのように何ごとかをまくし立てています。
よほど面白い話しをしているのか、身振り手振りを交えて笑いながら話してくれます。
残念ながら速すぎるうえに上海語のようで、まったくもってちんぷんかんぷんですが
おじさんの動きや雰囲気が面白くて、つられて笑ってしまいました。
この行為がいけなかった!
ぼくが言葉を理解でき、しかもウケたと勘違いしたようで
おじさんの話は今まで以上にヒートアップ!
話に熱中するあまり高速上なのに徐行運転をはじめ、右へ左へフラフラしたり
前の車に追突しそうになったりと身の危険を感じること数回。
(;´Д`) なんせ両手を使ってオーバーアクションで盛り上げてくれます。
始めのころはおじさんの大袈裟な動きや、自分の話にウケてる様子が面白くて
いっしょになって笑っていたのですが、後半は恐怖で顔が引きつりそう。
今さら言葉が判らないともいえず、彼の独り舞台は延々と続くことに。
もし、こっちに会話を振られたらどうしようとか心配しつつも
盛り上がってる部分でいっしょになって笑いながら自宅に帰り着きました。
なんか、あれだけ熱弁をふるってくれたおじさんには悪いことしちゃったかな?
けど、あれだけ楽しげに、しかも自分の話題に自分でウケちゃうほどの笑い話
ぜひ日本語訳付き(できれば吹き替え)で聞いてみたかったなぁ。
いつかネイティブ中国人の話で、腹の底から笑えるようになりたいですね。