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ようやく念願叶って上海駐在員になれたしゅうの、上海での日々をまったりお伝えします。
by しゅう
 
カテゴリ:観光情報( 199 )
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少林武術ショーに思う
少林寺と聞いてまず思い浮かぶのは、金剛禅総本山としての姿よりも、その武術であろう。

日本では少林寺拳法と混同され易いが、これらに直接関係はない。ジェット・リー主演の映画『少林寺』により、世界に広く知られることとなった少林武術(もしくは少林拳)。これは無手の技だけでなく、棍(長い棒)、刀(青竜刀)、鞭などの武器をも使いこなす、本格的な戦闘術なのである。

青竜刀を使った演武:クリックで拡大
青竜刀を使った演武は、決めポーズが凛々しい
現代社会に於いては僧侶と戦闘術は相反するもののように思えるが、世の混乱期ではごく当たり前のことだった。宗教組織も拡大すると利権が絡み、それを狙う敵対勢力も現われる。

例えば戦国期の日本でも、寺社仏閣の武装化はごく一般的だ。広大な領地を持つ彼らは盗賊や様々な勢力に狙われる。また欧州でも教会の守護が目的の、騎士修道会などがあった。

それでは少林寺がどうだったかといえば、やはり外敵からの防衛目的の武僧集団を持っていた。伝説によれば菩提達磨大師が戦闘の効率化と、修行の一環を兼ねて、少林拳を創始したと呼ばれている。唐朝の創業期には兵力を援軍として送り込むなど、傭兵的働きもしていたという。

外敵の居ない現代では武僧団は必要ないように思われるが、少林寺では拡大の一途を辿っている。修行の一環という創始当時の目的ももちろんあるが、現在ではショーとしての小林武術が注目を集めている。国内だけでなく海外公演も積極的に行ない、寺の資金源になっているのだ。

十方禅院・エントランスのモニュメント:クリックで拡大   香立ちこめるお堂:クリックで拡大   達磨大師のお堂:クリックで拡大   歴代和尚たちが眠る塔林:クリックで拡大
1.形象拳のひとつ、猿拳を披露 2.長い棒を手足のように操る 3.動きが早すぎて棒先がブレる 4.鋭いひと突きは気合い十分

前回の記事では、宗教文化を売り物にしていることに対して警鐘を鳴らしていたものの、実際に目にした少林寺武術ショーには思わず引き込まれてしまった。それは修行であり戦闘術であるのはたしかだが、鍛え抜かれた肉体と磨き抜かれた技は、人間の潜在能力を見せつけてくれる。

形象拳と呼ばれる生き物の動きを取り入れた拳法では、猿やサソリなどの動きを身体全体で表現する。また棒術や剣術などの舞うような動きは、武術というより舞踏のようだ。極めつけは気功術(内功と呼ばれる)で、気の力で身体を鋼鉄化したり、針で厚いガラスを突き通したりもした。

修行の一環である技を見世物にするのはどうかと思うが、これを見られないのもまた残念だと思う。相反する気持ちを持て余しつつ、良質の功夫映画を観たような気分で会場をあとにした。
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by sangyuan | 2007-11-29 01:00 | 観光情報
 
見るだけじゃつまらない?! (下雪了)
公演開始前からずっと気になっていた、『Slava's SNOWSHOW』を観に行ってきた。

これはシルク・ド・ソレイユへの出演経験もある、ロシアの有名クラウン(道化師)スラーヴァ氏がプロデュースするパントマイム。モスクワでの初演以来、世界30ヶ国100以上の都市で公演が行われ、好評を博しているという。そんな世界的なショーが、ここ上海にもやって来たのだ。

Slava's SNOWSHOW:クリックで拡大
大盛り上がりのフィナーレ、いつまでも立ち去りがたく
今回は小さな会場なので後方でも十分だろうと安いチケットを入手したのだが、これについては大きく後悔することとなった。今回の公演は、いっしょに参加してこそ楽しいものだったのだ。

最初の30分は幻想的な雰囲気の中、主にステージ上だけで進行して行く。前半の最後では会場全体を巻き込み、やや早すぎる休憩に突入。そして始まる後半、とにかく客席に絡むのだ。

クラウンたちは観客を踏みつけるようにしながら客席へと乱入し、上着を引き剥がして捨てたり、水をまき散らしたり、背中に紙吹雪を突っ込んだりと悪戯のし放題だ。クライマックスでは目も開けられないほどの猛吹雪が会場を包み、最後は巨大なボールが会場中を跳ね回るのである。

遠目にも楽しむことはできるのだけれど、ぼくらの席からではやや蚊帳の外。パントマイムにとって、クラウンたちの表情の変化が肝なのに、これも遠すぎてよく見られなかったのだ。洒落の判らない人だと不快感を感じるかもしれないが、ぜひ最前列にて積極的に参加したい舞台である。

 

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Slava's SNOWSHOW / 斯拉法的下雪了
種別 パントマイム
会場 上海市浦東新区丁香路425号 上海東方芸術中心 (世紀大道 x 丁香路)
期間 2007年11月18日~12月2日 19:15~ (月曜休演、土日は15:00~もあり)
電話 021-6854-0123 (上海東方芸術中心)
交通 地鉄2号 上海科技館 / 公交 浦東市民中心(987路)ほか
予算 100,200,300,400,600,800RMB (土日は90元アップ)
備考 高くても出来るだけ前の席を確保すべし / 休憩中にもパフォーマンスあり
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by sangyuan | 2007-11-26 01:00 | 観光情報
 
武術家のタマゴたち (鵝坡武術院)
少林寺拳法発祥の地として有名な嵩山(すうざん)、少林寺の周辺には多数の武術学院がある。

数千人規模の生徒を抱える学校も数多く存在し、総数では7万人もの若者たちが、明日の武術家を目指して修行に明け暮れている。鄭州市内でバスをチャーターした我々は、それらの学校のひとつ、少林鵝坡武術専修院を訪れた。ここの舞台にて、現役学生たちの演武が見られるのだ。

修行に励む少年たち:クリックで拡大
日々鍛錬を重ね、肉体だけでなく精神をも鍛え上げる
バスが敷地内に滑り込む。校内のあちらこちらで、まだ年端のいかない少年たちが形の稽古をしているのが目につく。ぼくはてっきり義務教育を終えたあと、武術を専門に学ぶ場所だと思っていたのだが、どうやらそれは間違いらしい。

多くの生徒は小学生のうちからここで学び、心身ともに鍛えて行く。カリキュラムは武術中心だが、義務教育過程もしっかりと含まれている。

履修を終えた学生たちの進路は気になるところではあるが、意外と就職先には困らないらしい。アクションスターやスタントを目指すもの、自ら教室を開き指導側に周るもの、またボディガードや警備員、警察や軍隊なども一般的らしい。成功者にはそれなりの未来が約束されているのだ。

そんな彼らの演武は、粗削りながらも本格的なものだった。蛇や猿など動物の動きを模した形象拳や、棒、剣、鞭など武器を使ったもの、さらには気功によるデモンストレーションと、エンターテイメント的要素も大きい。見学後は良質のカンフー映画を観たあとのような、高揚感が得られた。

彼らの中からいずれ、銀幕のスターが生まれるかもしれないと思うと、その将来が楽しみである。

 

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少林鵝坡武術専修院
種別 武術学校
住所 河南省登封県北環路西段鵝坡嶺
電話 0371-62802998
言語 中国語 / 英語
備考 学生たちによる演武を見学することができる(要予約・有料)
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by sangyuan | 2007-11-25 01:00 | 観光情報
 
歴史の集積所 (河南博物院)
鄭州市にたどり着いたぼくらが最初に向かったのが、市内にある河南博物院だ。

かつて中原と呼ばれた河南省一帯は、古代中国史の中心地であり、数々の王朝が興亡を繰り返した土地だ。それ故に数々の文物が出土しており、当時の文化を今に伝えている。河南博物院はそれらを収蔵するために建てられた施設で、10万点を越える重要な資料を保管している。

河南博物院外観:クリックで拡大
伝統的建築と現代アートが融合したデザインの河南博物院
1999年に移転オープンしたまだ新しい建物は、伝統建築とモダンアートを融合させた洒落たデザイン。中国的というよりも、どこかマヤのピラミッドを思わせるような造形が興味深い。

館内に入ると、吹き抜けになったホールに2頭の象と人間のモニュメントが飾られている。石器時代、この地域には象が棲息していた。人はその巨象すら御したことを表わしているという。

そんな吹き抜けのホールを取り囲むようにして、時代ごとに分けられた展示室が設けられている。石器時代からスタートして、土器、青銅器と、徐々に文明レベルが上昇して行くのが感じられる。鄭州は商代の都があった場所であるせいか、ぼくの大好きな青銅器が豊富なのが嬉しい。

また漢字の原形といわれる甲骨文字も展示されており、教科書で習ったそれをこうして目の前にするのはある種の感動であった。授業の進め方にも問題はあったとは思うが、こんなにも面白く、興味深い歴史を学ぶチャンスだったのに、当時はさほど熱心に勉強しなかったのが悔やまれる。

歴史的背景をしっかり押さえたうえでこれらの出土品を見れば、また違った感慨もあっただろう。

河南博物院・エントランスのモニュメント:クリックで拡大   青銅器:クリックで拡大   絵巻物から再現されたジオラマ:クリックで拡大   古代中国の地震探知機:クリックで拡大
1.象すら御す人を表わす  2.独特の意匠を凝らした壷  3.絵巻物を再現したジオラマ  4.地動儀と呼ばれる古代の地震計

面白かったのは石版に彫られた絵で、多くの人間が馬上で飛んだり跳ねたり、綱渡りのようなことをやっている。ガイド氏の話しによれば、これは当時の雑技の様子を描いたものだそうだ。人間の限界に挑む絶技の数々は、何千年もの歴史の中で磨かれ培われたものなのだなと思った。

その他にも人類の起源について書かれた伝説の石版や、遺体が腐敗しないといわれた玉で作った衣服など、興味深い展示が多数取り揃えられていた。残念ながら時間の都合で駆け足での参観となってしまったが、出来ることなら半日以上かけてじっくりと観てまわりたい場所である。

もし鄭州市を訪れることがあれば、この国の悠久の歴史と文化を垣間見ては如何であろうか。

 

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河南博物院
種別 博物館
住所 河南省鄭州市農業路8号 (農業路 x 経七路、交差点付近)
営業 9:00~18:00 (冬季は17:00まで)
電話 0371-3511237
交通 公交 経七路(32,39,42,61,69,96路)
入場 20元 / 学生・老人・軍人・団体には割引きあり
言語 中国語 / 英語(一部学芸員) / 無線端末による中・英・日語の自動ガイダンスあり(有料)
備考 鄭州市最大の見どころなので、出来るだけ多く時間を割きたい
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by sangyuan | 2007-11-24 01:00 | 観光情報
 
週末旅行のススメ (河南・少林寺ツアー)
周知のとおり、中国大陸は広大だ。

蘇州や杭州などの近隣ならともかく、中距離以上の旅行ともなると移動だけで半日がかり。必然的に旅するのは、春節などの長期連休に限られると考えがちだ。しかし、交通機関が発達した昨今では、その気になれば週末だけでもなんとかなると、友人の famifami 嬢が教えてくれた。

鄭州駅のプラットホームにて:クリックで拡大
中原の鄭州は、東西南北を結ぶ一大中継ステーションだ
そんな彼女が mixi 上にて主催する、旅行コミュニティ『ちか旅!』の仲間たちと、土日を利用して河南省を訪れた。河南と聞いてもピンと来なかったが、かつて中原と呼ばれた漢文化発祥の地で、拳法で有名な少林寺が有名だ。

河南省都、鄭州へは夜行列車を使う。時間の限られた旅では、夜汽車は有効な移動手段。金曜夜に発てば、翌日は朝から行動できる。

前にも書いたように思うが、ぼくは列車の旅が好きだ。車窓を流れる景色を横目に、のんびりガタゴト走り続ける。あっという間に何百キロを飛行する航空機の便利さを否定はしないが、時間をかけて移動してこそ遠くへ来たと実感できる。旅とは基本的に、時を消費する行為に他ならない。

その日の仕事を終え、上海を出発したのは21時過ぎ。約12時間の移動時間も、親しい仲間たちといっしょなら気にならない。各々が持ち寄った食べ物をつまみながら、会話に花を咲かせる。中にはあまり眠れず腫れぼったい目の友人もいたが、とにかく旅はまだ始まったばかりである。
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by sangyuan | 2007-11-23 01:00 | 観光情報
 
ぼくらはいつでも旅の途中
天山南路シルクロードを行く旅の最終日は、慌ただしい1日となった。

9時すぎにクチャ空港よりウルムチへ飛ぶ。小型のプロペラ機にて、約1時間半のフライトだ。途中、天山山脈上空を飛ぶことになるが、もともと高度が低いこともあり、眼下に見える山々が迫ってくるように見えた。古き旅人たちは、この山脈をも越えたのかと思うと畏敬の念にとらわれる。

クチャからウルムチへ:クリックで拡大
天山山脈の上を飛ぶ飛行機は異様に低空飛行に思えた
ウルムチへ戻ったぼくらは食事を済ませ、ウイグル自治区自然博物館を訪れた。ここは新疆各地で発見されたミイラが展示されており、中でも有名なのが楼蘭美女と呼ばれるものだ。保存状態のよい彼女は、たしかに美女だった。

続いてやってきたのは市内のバザールだ。こちらは観光向けなので売っているものはみやげ物ばかりだが、雰囲気自体は悪くはなかった。

買い物を終えぼくらは再び、空港へ向かう。駆け足だったツアーも終わりを告げ、上海という名の日常へと舞い戻る。その手には幾許かの土産と、千数百枚にも及ぶ旅の記録、そして大切な想い出があった。上海行きの飛行機を待ちながら、撮りためた写真を横目に旅の記憶を振り返る。

それは様々なことを学ぶ旅であったように思う。この国の広大な大地と悠久の時間、国ではなく民族という単位、そして日常の中の信仰。旅はいつでも、いろんなことを教えてくれる。そしてぼくらはいつでも旅の途中。人生という長き旅の中、まだまだ学ぶべきことはたくさんあるのだった。
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by sangyuan | 2007-11-05 01:00 | 観光情報
 
イスラムの刑罰
クチャ市内に戻ったぼくらが次に訪れたのは、クチャ大寺という由緒あるモスクだ。

新疆イスラムシーヤ派の始祖イスハク・アリが創建したもので、クチャでは最大の寺院だ。エティガールを見たあとでは小さく思えるが、それでも数千人を収容できる礼拝堂や、高さ19メートルの尖塔を持つ立派な建物である。そんなモスクの片隅に、かつての裁判所跡があるという。

クチャ大寺の裁判所:クリックで拡大
イスラム式の裁判所では判決後、即刑の執行だったようだ
薄暗い小さな建物に入ると、縁側のように高くなった部分と土間のような場所に分かれている。ガイド氏の話しでは高い位置に裁判官が座り、土間のような部分に被告人が位置したという。さしずめ近世日本の白州のようなものか。

その中でも異彩を放っているのが、机の上に並べられた様々な鞭。細身のものは女性用のもの、細長い革袋に砂を詰めたものが男性用だ。

イスラムの教典には、経済活動についても定められていることはすでに書いた。実際にはそれだけでなく、生活すべてを網羅した規範書のようなものなのだという。そこには個人の権利、生命、財産、名誉などを守るための律法も含まれており、法律書としての側面をも持っているのだ。

新疆ウイグル自治区は中国であるから、その裁判は中国の法律に則って行われる。しかし、イスラムを国教とする国々では今も、律法の基本は教典にあり、それを破りしものには容赦なく鞭が飛ぶという。イランではビールを2杯飲んだ男性が、130回ものムチ打ち刑に処されたそうだ。

国や法律の違いといえばそれまでだが、現実の鞭を目の前にして空恐ろしさを感じたのだった。
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by sangyuan | 2007-11-01 01:00 | 観光情報
 
クズルガハの烽火台と千仏洞
古代の通信方法、とりわけ戦争など火急を要する場合には狼煙(のろし)が使われた。

現代であれば通信衛星などを介して、地球の裏側とでもほぼリアルタイムに会話することができるだろう。ところが古代では伝令役が実際に目的地まで走って、情報を伝達する必要があった。これではどうしても時間がかかってしまうので、発明されたのが狼煙を使った通信方法なのだ。

クズルガハ烽火台:クリックで拡大
悲しい伝説を持つ烽火台
例えば亀茲国の国境付近には、外敵の侵入に備えて数キロから数十キロごとに見張り台が設置されていた。見張り役は敵軍の姿を確認すると、それを知らせる狼煙を上げる。それを見た隣の見張り台でも同様の狼煙を上げ、リレー形式で軍の司令部へと敵襲が伝わるのである。原始的ながら効率のよいシステムだ。

そんな当時の通信システムの遺跡の中でも新疆地区最大として知られるのが、クズルガハ烽火台である。広大な岩石砂漠を縫うように流れる塩水渓谷は当時の通商路でもあり、そこを見下ろす形で烽火台が建っている。およそ2千年前に建てられたもので、建造時には高さ17.8メートルあったそうだ。悠久の時間により風化が進行しており、現存しているのは13.5メートルのみとなる。

この烽火台には、その名に由来する悲しい伝説がある。クズルガハとはウイグル語で赤い関所を意味するが、それ以外に娘が留まる場所との意味も持つ。亀茲国王は晩年、念願の娘を授かった。ところが占い師に娘を見せたところ、100日以内にサソリに刺されて死ぬと告げられた。

占いを信じた王は高い塔を築き、その頂上に娘を隠した。塔に匿われた娘は無事に99日を過ごしたが、100日目の祝いにと贈られた籠にサソリが紛れ込んでおり、彼女はあえなく死んでしまった。それを知った王は嘆き哀しみ、塔の下に身を投げ出して「娘よ、留まれ」と叫んだという。

前述の千泪泉もそうであるが、亀茲国にまつわる伝説はどれも悲しい憂いを帯びているようだ。

広大な川底は通り道となる:クリックで拡大   壁面にある千仏洞:クリックで拡大   クズルガハ千仏洞の遠景:クリックで拡大
左:塩水渓谷は玄奘三蔵も通った道  中:壁面に同化するように掘られた石窟  右:管理人の老人がひとりで住んでいる

烽火台から10分ほど走った渓谷に、クズルガハ千仏洞がある。漢の時代から唐代にかけて合計46窟が掘られたそうだが、残念ながらそのほとんどは破損が著しく封鎖されたままだ。破損の理由は異教徒の侵入、外国の探検隊による掠奪、そして地震などの自然災害によるものだという。

ひんやりとした洞内は色とりどりの壁画で飾られていたと思われるが、ベゼクリクやキジル千仏洞と同じく破壊の跡が著しい。自然災害は仕方のないことだけれど、その他は同じ人間の手によるものだと思うと悲しくなる。なぜ時代の波は時として、人を破壊者に仕立て上げてしまうのか。

顔をえぐられたり塗りつぶされた仏画を見るたびに、いいようのない切なさを感じるのであった。
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by sangyuan | 2007-10-30 01:00 | 観光情報
 
国破れて山河あり
クチャ最大の仏教遺跡が、チェルターグ山南麓に広がるスバシ故城だ。

スはウイグル語で水を、バシは頭を意味しており、あわせて水源地を意味する。その名の通り、クチャ河水源の流れに沿っており、河を挟んで東寺区と西寺区に分かれている。玄奘三蔵が記した『大唐西域記』に登場するアーシュチャリア寺と考えられているが、現在も定かではない。

スバシ故城:クリックで拡大
荒涼たる大地に、ぽつりぽつりと遺構が残るのみ
スバシ故城は、クチャ市街からクルマで30分程。荒涼とした大地の上に、忽然とその姿を現わした。遺跡というほど姿を留めているものは少なく、その大半は崩壊しかけた瓦礫の山だ。

ほとんど意義を見いだせない駐車場にバスを停めて、かつての寺院跡を散策する。往時にはここで3,000人以上の僧が起居し、修行に励んだという。しかし、今では見る影もなかった。

これだけの規模の寺院が滅びたのには、3つの理由があるという。ひとつは西方から押し寄せたイスラム化の波に抗えなかったこと。ふたつに寺院内部の腐敗と堕落。みっつ目はそれによる社会的信用の失墜だという。細かい説明は省くが、盛者必衰の理がそこにあるような気がした。

国破れて山河あり。栄華のすべては無に帰したが、あとには変わらぬ自然がそこに残っていた。
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by sangyuan | 2007-10-29 01:00 | 観光情報
 
旅は道連れ
旅は道連れというが、ツアーの同行者たちの間には奇妙な連帯感が生まれるものだ。

お互い、出発ロビーでは知らない同士。けれど、朝から晩までいっしょに飯を食らい、同じバスに乗って移動するわけだから、仲間意識が芽生えるのはごく自然な流れだろう。2日目も終わりごろには互いのキャラも掴めてくるので、ボケたり突っ込んだりが自然にできるようになったりする。

羊肉を挟んだナンを両端からかぶり付く:クリックで拡大
合コン的なノリで、ナンを両端からかぶり付くことに
5日目の夜、夕食を終えてチェックインを済ませたぼくらは、ローカルグルメを求めて夜の街へと飛び出した。ツアーの食事というのは、無難にまとめられていることが多い。年配者もいるから仕方ないことだが、やはり地元民が食べるその土地の料理も食べてみたいと思うのだ。

ホテル周辺は何もなかったので、バスで移動中に見た屋台が集まっていた場所へと向かう。

柔らかな灯と共に目に入ったのは、先ほどホテルで別れたはずのツアー面々だった。皆、考えることは同じのようで、ひと組ふた組と集まって来て、ここで飲み直そうということになったらしい。ぼくらが着席すると同時に山盛りの羊肉串がテーブルに置かれ、紙コップにはビールが注がれた。

ビールをぐいぐい飲みながら、大きな羊肉にかぶり付く。夜空の下、脂滴る串焼きはとても旨かった。すっかり打ち解けた旅仲間たちとも盛り上がり、久しぶりに大騒ぎしてしまった。いつまでも続くかに思えた今回の旅も、残すところあと2日だ。ふと見上げると、空には白い月が光っていた。
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by sangyuan | 2007-10-26 01:00 | 観光情報


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