振鼎鶏の蒸し鶏に関する記事に対し、多数の方より小紹興のほうが旨いとの指摘があった。
よっちゃんに至っては
連動する記事を書いてまで、小紹興白斬鶏のよさをアピールしてきた。
そこまで皆が薦めるからには、かなり旨いだろうと確信したぼくは、さっそく現地を訪れた。
小紹興は国営時代から続く老舗のレストランで、看板メニューの白斬鶏は内外でも有名だ。
白斬鶏は正しくは蒸し鶏ではなく、三黄鶏という地鶏をボイルしたもので茹で加減がポイント。
肉には完全に火が通っているが、骨髄からはまだ血が滴るくらいの絶妙さが要求される。
鶏インフルエンザ流行以来、茹で過ぎで味が落ちたと聞いていたが、店内は大混雑だった。
入り口近くのカウンターで食券を買い、白斬鶏専門のカウンターにてタレとともに受け取る。
表面に仕上げの落花生油を塗られたぶつ切りの鶏は、見るからにジューシーで食欲をそそる。
タレがふたつ付属していたが、どちらも同じ味なので複数人で食べるのが一般的なのだろう。
まずはタレを付けずにひと切れ摘まみ上げて、骨を選り分けるようにゆっくり咀嚼していく。
プルプルと震える鶏皮が口蓋を優しく愛撫し、このまま口中で転がし続けたい気持ちになる。
柔らかな肉に牙を突きたてると、そこから鶏の旨味がほとばしり口福が身体を満たすのだ。
振鼎鶏とどちらが旨いのか判じがたいと感じたものの、完食するころには結果は決まっていた。
以前食べた振鼎鶏の蒸し鶏は、500グラムを完食した時点でもう少し欲しいと感じたものの
小紹興の白斬鶏は後半になってかなり飽きを感じてしまい、追加したいとは思わなかった。
鶏そのものの味がどうこうではなく、喉の渇きを誘うかなり濃い目のタレが勝敗を分けたのだ。
もっとも今回の結果はその日の体調や気候、さらには鶏の個体差にも左右されるものであり
正確に判じようと思えば、各店で打包して貰いふたつ並べて食べ比べねばならないのだろう。
よって今回の結論は、どちらも非常に旨い鶏であり、甲乙つけがたいとまとめさせていただく。
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小紹興大酒店
住所 上海市黄浦区雲南路118号 (雲南南路 x 寧海中路、交差点を南)
営業 6:30~22:30(1F) / 10:30~14:30、16:45~21:30(2~4F)
電話 021-6373-2890
交通 公交 浙江中路(01,202,311,574路、申陸、隧道3,6、新川)ほか
予算 白斬鶏 23.8RMB(1斤) / 葱油拌面 2.5RMB
言語 中国語
備考 フロアにより値段が違う(白斬鶏 23.8 → 60RMB)