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ようやく念願叶って上海駐在員になれたしゅうの、上海での日々をまったりお伝えします。
by しゅう
 
ノスタルジア (蜀山旧街)
雄大な太湖の西岸、江蘇省の南端に宜興という小さな地方都市がある。

ほとんどの人はその名前すら聞いたこともないような、ごくごく平凡な田舎町であるのだが
少しでも中国茶をかじった人なら、紫砂壷の産地と聞けば思い当たる節があるはずだ。

宜興市はいくつかの街が寄り集まり市となったもので、紫砂の産地はさらに南に下る。

市の中心地からクルマで30分ほど行ったところに丁蜀鎮という、さらに小さな町があり
この場所でのみ産出される紫砂という上質の土を使って、紫砂器は作られているのだ。

今回、縁あってこの紫砂の町宜興を訪ねたので、この場を借りて紹介したいと思う。

蜀山旧街:クリックで拡大 蜀山旧街:クリックで拡大 蜀山旧街:クリックで拡大

丁蜀鎮を縦横無尽に走る運河沿いに、蜀山旧街と呼ばれる古い街並みが残る地域がある。

紫砂器の集散地として栄えた町は、今では時に置き忘れ去られたかのような静寂に沈む。
幾人かの作家は今もこの地に工房を構え、紫砂との繋がりを辛うじて現代へと伝えていた。

幅2メートルもない細い通りの傍に佇む建物は、どれも崩壊寸前で廃墟のようにすら見える。

だがしかし、注意して目を凝らしてみれば、それぞれの家屋の中や路地裏の洗濯物から
300年も前から変わらないであろう、この町で暮らす人々の生活の息吹が伝わってくる。

入り口を開け放った建物内を覗き込めば、ホーロー引きの器で飯を喰らう老人と目があった。

蜀山旧街:クリックで拡大 蜀山旧街:クリックで拡大 蜀山旧街:クリックで拡大 蜀山旧街:クリックで拡大

ガタガタと音を立てる石造りの溝蓋や、軒先に吊るされた乾物からノスタルジーが漂う。

自分が生まれ育った町とは根本的に違うはずなのに、何故だか郷愁の念に駆られるのだ。
知らないはずなのにどこか懐かしい、そんな不可思議な香りに満ちた町をゆっくりと歩く。

まるで過去の記憶の中を彷徨い歩くような、奇妙な感覚が全身をゆっくりと支配していく。

路地から顔を覗かせるみすぼらしい野良犬、草いきれのする原っぱ、そびえ建つ煙突。
そういったものすべてが何故だかかけがえなく思え、強い愛おしさを感じさせるのだ。

丁蜀鎮の歴史を伝える蜀山街は、懐かしくも切ない記憶の入り口に建つ町でもあった。
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Blogger@上海(B@SH) "ランキング上位に上海を"-
by sangyuan | 2006-07-29 23:00 | 観光情報
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