蘇州観光には必ず組込まれているという名園、拙政園を訪れました。
豫園をはじめとした中国式の庭園はあちこち見てきましたので、じつは少々食傷気味。
けど、今日はいつもと違うメンツですから、新たな発見などもあるかもしれませんね。
拙政園の所在地の歴史は遥か三国期にまでさかのぼり、以降も東晋、唐、北宋と
それぞれの時代に著名な人物の邸宅が置かれていたという由緒正しき場所。
明の時代にはそれまであった寺院を拡充し、はじめて拙政園と名付けられたそうです。
その後も数々の人物や団体の間を転々とし、ときには分割や統合をくり返しながら
1960年には再びすべての部分がひとつとなり、現在の形として公開されました。
今では蘇州四大庭園のひとつで、国の重要文化財や世界遺産として登録されています。
5万平方メートルを越える敷地内は東、中、西の3つの部分に分かれ、園内には
各種の樹々や竹林、池や土手、建物が調和した見事な風景を織り成していました。
あの
紅楼夢に登場する庭園も、ここを参考にしているというから大した場所ですね。
70元の入場料を支払って中に入ると、目の前に広がる鮮やかな緑が目を引きます。
考えてみれば今まで庭園の類を訪れたのは、ほとんどが冬の季節でしたが
緑萌ゆる季節の庭園は新しい命に溢れ、なかなかよい雰囲気でした。
自然を上手に活かした庭園ですから、四季折々の景色を楽しめそうですね。
冬場は渋い雰囲気の庭園も、この時期には新緑や色とりどりの花々で見目にも鮮やか。
そこかしこで小鳥が歌い踊り、羽虫たちも短い蘇州の春を謳歌しているようです。
ただし、メジャー観光地の常として、すごい人出でまっすぐ歩くのも困難なほど。
時折中国語に混じって日本語や韓国語、英語なども聞こえてくることから
世界各地からこの場所に観光客が集ってきているのが判りました。
自分たちが騒がしいのは棚に上げて、もう少し落ち着いて観光したいと思いました。
入る前は庭園なんてもう飽きたと思っていましたが、結果的にはすごくよかったです。
季節がよかったこともありますが、自然との調和がとても素晴らしくて庭園としての
クオリティが高いのは元より、やはり大勢でわいわいやりながらの観光は楽しいです。
とくにお世話になったのが、この日のガイド役を買ってでてくれたラニちゃんの存在。
蘇州行きのチケットや現地での交通機関のチャーター、観光地に入ればガイドに変身で
ほとんど中国語ができないメンツばかりながらも、なに不自由なく観光できました。
現地人ガイドの話を聞き取ってから日本語、韓国語で我々に説明してくれるんですよ。
いろいろ大変だったと思いますが、おかげで楽しい旅が出来たと思います。
見てくれているかどうか判りませんが、この場をお借りしてお礼申し上げます。
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拙政園
蘇州市東北街178号 (東北街 x 百池港)
営業 7:20~17:30 (入場は17:00まで)
入場 70RMB (オフシーズンは50RMB)