中国支社の窓口担当を任された当初、ぼくは彼らに好きにやってくれと伝えました。
国が違えば仕事のやり方も違うだろうし、日本式を無理に押しつけては
逆に効率が低下するのではないかと考えたからです。
日系の企業ですから、いずれは日式も取り入れて貰いたいとは思います。
けど、設立当初から100%それを望むのは酷なものでしょう。
少しずつ日本の仕事のやり方を取り入れつつ、中式の良い部分は残して
和中折衷の効率的な仕事のやり方を模索していければなと思っていました。
幸い、タイトなスケジュールだったのですが、彼らも大丈夫と断言してくれました。
ですから、困ったときには頼ってくれ。あとは自由にやってくれと任せたんです。
_| ̄|○ ……そして今、スケジュールは破綻寸前です。
おかしいなと思い始めたのはいつ頃からだったでしょうか。
どうも言ってることと、やってることが噛み合っていない気がするんです。
何日までにお願いしますと伝えると、大丈夫、できますとの返事が返ってきます。
でも、その日になってみると、できてないんですよね。
それ以来、ホウレンソウを徹底してください、予定より遅れそうな場合には
必ず連絡してくださいとお願いしてるのですが、なかなか守ってくれません。
どうして正直に相談してくれないのだろうと不思議に思っていたのですが、
こちらのブログに興味深いことが書いてありました。
日本では組織人の基礎として報告・連絡・相談のホウレンソウを叩き込まれますが
中国的な考えではこれはいけないこと、恥ずかしいことなんだそうです。
中国では上司に聞くと怒られるし、同僚に聞くと笑われるんだとか。
なので誰にも相談したり頼ったりせず
自分の力でなんとかしようと試みるのだそうです。
この試みるって部分がポイントで、本当に解決できるならそれもありですが
実際には個人の力ではどうしようもないことも多いんですよね。
ですから、まずは相談して欲しいと思っていたんですが
そんな文化的な違いがあったなんて……。
今はこちらから定期的に聞くようにしています。
訊ねる内容もできるか、できないかではなく、どこまでできているのかとかね。
そして、新たな問題が発覚した場合は、早めに相談してくださいとお願いしてます。
いずれは向こうから、問題が発生しましたと連絡くれるのを期待しながら。
問題も多いけれど、中国の人たちはいいところもたくさん持っています。
ぼくらがそれではいけないと思っている部分にしても、
文化的な違いですから一概に責めてはいけないですよね。
まだまだ効率的な仕事や連絡の進め方は模索中ですが
はやくお互いを信頼しあい、安心して仕事ができるようになるといいな。